ある夏の暮れ方、カン蛙ブン蛙ベン蛙の三疋は、カン蛙の
家の前のつめくさの広場に座って、雲見ということをやって
居りました。一体蛙どもは、みんな、夏の雲の峯を見ること
が大すきです。じっさいあのまっしろなプクプクした、玉髄
のような、玉あられのような、又蛋白石を刻んでこさえた葡
萄の置物のような雲の峯は、誰の目にも立派に見えますが、
買えるどもには殊にそれが見事なのです。

    宮沢賢治「蛙のゴム靴」より
安比高原の「シロツメクサ」
作品ID***



引用:青空文庫
http://www.aozora.gr.jp/

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